私の家系はコンサルタントに向いているのか?-聞き上手な親戚を見て思ったこと

皆さま、こんにちは

先日の記事では、親族とのお話から私の先祖が武士であると分かった件について書きました。今回はその続きとして、なぜ自分がコンサルタントの道を選んだのかについてご紹介しようと思います。

さらに後半では、補足としてこの考察をベースに、日本の少子高齢化問題などについても論じてみます。近い将来到来する、AI全盛時代の一つの対応策を提案出来ればと考えています。

1.聞き上手なのは先祖の血を引き継いでいる?

最初に、先日親戚とお会いした際、「ここしばらく電話の着信が多くて悩んでいる」というお話が出てまいりました。何があったのかと詳しく伺ってみると、どうも知り合いからよく電話で相談を受けているようです。

電話の着信が多い

その親戚の方は温和なご性格で、その上聞き上手なので、自分も話しやすいと感じていました。ですから、彼の知り合いが悩み事を相談したくなる気持ちも十分理解できます。

しかし、何事も限度というものがあります。たまのご相談であれば、彼も気にしなかったと思うのですが、さすがに一日に何度も電話をかけてくるようではうんざりして当然です。この世に悩みの無い人などいないわけで、皆どこかで折り合いを付けながら生きています。

悩み事を逐一相談していては、当人は仲良くしているつもりでも、実際は相手に迷惑を掛けている場合もあるという事です。「人の振り見て我が振り直せ」と言いますが、自己都合だけで相手を振り回さないよう、自分も気を付けようと思いました。

私も会社員だった頃は、上司から「味水はコンサルタントに向いている」と言われたり、同僚から仕事やプライベートで悩み事の相談を受けたりする事がよくあったので、親戚の方のご性格を考えると、自分が聞き上手なのは生まれつきで、血筋から来ているような気がいたしました。

2.知らなかった祖父の凄さ、そして私が引き継いだもの

それと、祖父は自分が物心つく前の、ちょうど1歳の誕生日の時に亡くなったので、どういう人かよく分からずにこの45年間過ごしてきたのですが、今回味水家が武士の家系と判明した事をきっかけにして、どういう人だったのかにも興味を持ち始めました。

親や親戚からいろいろ話を伺っていくと、どうも祖父は普段は温厚で優しいのですが、たまに怒ると怖くて、体力や行動力が凄かったそうです。例えば、畑作業を手伝うために車で一時間かかるような道のりを自転車で往復していたというエピソードは、自分の祖父はある意味で超人だったのでは?と感じてしまいます。それとも、戦前・戦中の世代は、皆祖父のように心身が強かったのでしょうか?

幼少期を思い起こすと、確かに自分は子供の割には力自慢だったので、元々体力があったのは才能の一つだったのかもしれません。残念ながら、その才能(個性)は活かすこともなく、無駄遣いしてしまいましたが。

以上のお話から判断するに、基本的に味水家は、素朴・温和で、感受性が鋭く自己主張をしない人が多い家系のようです。しかし、一旦怒ると怖いのは、武士の流れを組むとすれば当然と思います。

ただ例外として、私が先祖から一つ能力を受け継がなかったとすれば、それはずば抜けた行動力でしょうか。経営者の道を選ばなかった理由もそこにあります。

じっくり考えてから行動に移すタイプなので、本質を見極めようとする思考力の方が優れているようです。陽よりも陰動よりも静という感じで、私が知る限り親類縁者の誰とも似ていません。母も「おまえは誰と似たんだろう?」と不思議がっているくらいです。

ここまでのお話や考察を包括しますと、先祖代々の血筋から考えても、私にとってコンサルタントのお仕事が天職であるという事実が分かりました。

3.先祖のお話・考察から得られたこと

最後に補足として、今回のお話・考察から他にどんな洞察が得られたかについてご紹介したいと思います。

3-1.己の由来は知っておいた方が良い

一つ目は、自分自身の由来を知っておいた方が良いという事です。先祖が英雄だろうが、犯罪者だろうが、凡人だろうが関係ありません。どういう人達から自分が生まれたのか、ちゃんと真実を知る事が大事と思います。

先祖代々のお墓

3-2.親は子供の可能性を勝手に決めない

そして二つ目は、人の親になる人は、子供の可能性を勝手に決めない事です。例えばですが、「自分の子供には普通の幸せをつかんでほしい」と願う親は多いと思います。しかし、「何が普通なのか?」、そして「何が幸せなのか?」を決めるのは、子供自身という事です。

人には無限の可能性がある

3-3.少子高齢化になるのは、『普通』という固定観念に捉われているから

なぜ以上の二つが重要かと言えば、例えば、日本が深刻な少子高齢化になっている理由の一つは、己の由来を知らずに世の流行のみに流されて結婚や子供を産むかどうかを決め、さらに『普通』や『幸せ』の固定観念に捉われて子供を育てているからと思います。

統計的に見れば、資本主義の世の中で、結婚相手の金銭や肩書のみを判断基準として皆が『平均』以上の幸せを掴もうとすれば、少子高齢化になるのは当然だからです。

例えば、年収400万円以上の正社員を結婚相手として条件付ければ、(年齢などでも変わるでしょうが)3~5割くらいの人は結婚が難しくなります。つまり、『普通』の定義を平均年収で測れば、必然的にそうなってしまうという事です。

正規分布のグラフ

3-4.江戸時代の制度『士農工商』から見えてくる少子高齢化問題の解決策

なぜ江戸時代では、身分違いの結婚を許さない『士農工商』という制度を導入していたのでしょうか?もしかしたら徳川家康などの為政者は、「他人より優れていたい」、「平均以上でいたい」という人の本質(欲求)を十分に理解していたのかもしれません。

江戸時代の人々

『士農工商』制度に基づく社会であれば、様々な業種の人材をバランスよく維持する事ができます。現代のように人材の需給バランスが極端に崩れる事もありません。今の価値観では問題のある制度であり、私も賛成はしませんが、その制度を作った根本的理由を考えてみると、少子高齢化問題の一つの解決策が見えてくるかもしれないと思いました。

3-5.時代に適応できる人材を育成するため、才能を大事にする文化を育成する

以上のような社会問題を解決し、来たるべき時代に対応していくためにも、人の存在価値には多様性を持たせ、生まれ持った個性(才能)を大事にしていく文化が必要となります。

例えば、ダイヤモンドや金などの希少物だけが価値を持っているわけではありません。空気には金銭的価値がありませんけれど、人が生きていくためには必須のものです。何もない真空空間で、「ダイヤモンドか空気、どちらか必要なものを選べ」と言われたら、100人中100人が空気を選ぶでしょう。置かれている状況次第で、物事の価値は大きく変化します。

そう考えますと、『いつ・何を・どのように学び、実践していくのか』という、学問を適切に分別して学ぶ重要性を改めて認識いたしました。単にキャリアアップが目的の教育では、人によってはせっかくの個性が失われる可能性もあるからです。

天(自然)から与えられた才能を活かして成長していく事が、これから到来するAI全盛時代の一つの適応策となり、突破口となると思いました。そうしなければ、己を知らない人類は、AIを使いこなそうとして、いつの間にかAIに使われている事になるでしょう。

4.まとめ

今回はここまでとします。

前半では、私がコンサルタントに向いている理由について、味水家の血筋から考えてみました。親戚のお話や祖父の逸話は、自分のルーツを知る上で非常に参考となりました。45年間ずっと祖父の事をほとんど知らずに生きてきたわけですが、なぜ今まで疑問に思わなかったのか、自分でも不思議に思います。

そして後半では、その考察をベースにして、世の中を良くするために私が重要と思う事をまとめてみました。特に少子高齢化問題を解決するためには、人の本質に切り込む必要があります。

最後に結論として、これからあらゆる場面で導入されていくAI技術を含め、世の変化に適応していくためには、天(自然)から与えられた才能を活かして、己自身を成長させていく事が大事となります。その知識・経験の積み重ねが、いろいろな懸念または問題に対する突破口となるでしょう。

最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。

戦略コンサルタント
味水 隆廣