『戦略コンサルティングとコーチングに関する市場分析』についてのコラム掲載とその小話
皆さま、こんにちは
マイベストプロ様で以下のコラムを掲載しましたので、お知らせします。今回は三つまとめてのご紹介です。
第8回目のコラム:
『経営戦略コンサルティングサービスの市場規模とは?需給分析による試算と洞察』
第9回目のコラム:
『ビジネス戦略コーチングサービスの市場規模とは?需給分析による試算と洞察』
第10回目のコラム:
『デジタル化が進む世の中で、中小戦略ファームおよび経営コンサルタントの取るべき道とは?』
下記のツリー構造ですと、紫色でハイライトされた部分となります。
最初に、本トピックを執筆しようと考えてから、結果的に2か月間かかりました。仕事を除きますと、業界全体を複数まとめて市場分析するようなコラム執筆は、もしかしたら今回が最後となるかもしれません。
労力をかけた分、自らのアナログ的価値を見直すきっかけともなり、自身の成長に大きく寄与したと思います。分析の結果は、実際のコンサルティングおよびコーチングサービスでフィードバックしていきます。
掲載コラムに関する小話
今回のコラムは、市場分析や洞察を包括的に論じています。したがいまして、以下の知識・スキル・能力などを考慮に入れつつ、内容を評価していただけますと幸いです。
- 経営戦略の専門家(スペシャリスト)としての知見
- 経営戦略のスキル
- 財務分析のスキル
- 学者・戦略家(ジェネラリスト)としての知見
- 文化、哲学、ITなどの知識
- DX(デジタルトランスフォーメーション)の知識
- 臨機応変な課題解決力
- 繊細な認識力
- 客観的な観察力
- 主観的な共感力
- 数学的な論理思考力
- 豊かな想像力
- 自由な創造力
- 求道的な探求心と忍耐力(ex. 入念な試行錯誤)
- 鋭い洞察力
- 繊細な認識力
コンサルタントやコーチとして価値があるかどうか、そして販売している財務予測モデル製品に価値があるかどうかを、ご判断いただけたらと思います。
ご参考までに、コラム執筆時の思考・分析プロセスの一例をここでご紹介いたします。
例えば、経営戦略コンサルティングサービスの市場分析を論じたコラムでは、最初に事業者カテゴリーや各カテゴリーにおける前提条件について、時間をかけて設定いたしました。なぜかと言いますと、この初期段階での定義や条件作りをいい加減にしてしまうと、後でいくら高度な市場分析を行っても意味をなさなくなってしまうからです。
当初は、戦略コンサルティングの事業者を、大手戦略ファーム、中小戦略ファーム、個人戦略コンサルタントの三つのカテゴリーに分けてざっくりと市場規模を試算してみたのですが、有用なデータが得られないとすぐに分かりました。そこで、事業者カテゴリーを(複雑になりすぎない範囲で)細分化し、対象とする顧客や従業員数をそれぞれ定義することにいたしました。何事も土台作りが肝心です。
ご参考までに、初期に行った手書きの市場規模試算の様子をご紹介します。
1.大手戦略コンサルティングファーム(大手企業向け)の市場分析
2.中小戦略コンサルティングファーム(大規模中小向け)の市場分析
3.中小戦略コンサルティングファームおよびコンサルタント(中規模中小向け)の市場分析
4.経営戦略コンサルタント(小規模中小向け)の市場分析
5.経営戦略コーチ(個人事業主向け)の市場分析
6.ビジネス戦略コーチ(会社員向け)の市場分析
この作業一つを取ってみても、戦略コンサルティングの仕事ではクリエイティブさや臨機応変さ、そして試行錯誤が必要だと分かると思います。よく私たちの仕事は、論理思考や既存のフレームワーク(4PやAIDMAなど)を活用して事業分析を行うものと思われがちですが、(必要に応じて)そう出来るように条件をお膳立てするのも大事な仕事の一つです。
ただ、中には課題解決のために、沢山の戦略フレームワークを事前に暗記して使いこなそうとされる方もいらっしゃいます。一例として私が以前聞いたことがあるのは、何十個もの分析フレームワークを覚えて、戦略コンサルティング会社の面接に臨まれた方が過去にいらっしゃるそうです。余程記憶力が良いのでしょうね。
そのような記憶に頼るやり方もあるとは思うのですが、実際には数学のように公式を使用しても、私たちが生きているアナログ世界での課題解決には対応しきれない場合もあります。様々なケースに応じられるよう、自分は現実的な手法として自由な論理思考を基本とし、後は必要に応じていくつかの既存フレームワークを活用する程度に留めています。
フレームワークを使用しただけではなぜ課題解決が困難かと言いますと、仕事のフィールド(場)が定まっていない時があるからです。クライアントが問題を抱えている際、何が原因で問題が生じているかが分からない事は往々にしてあります。そしてまれに、何が問題かさえ分からないこともあります。「なぜ?」という部分を曖昧にして仕事を進めますと、たとえコンサルタントが課題解決をしたと思っても、クライアントから見ると本当の課題は解決されていなかったりするので、顧客満足度は下がりやすくなります。
プロの戦略コンサルタントは、たとえ課題解決の範囲や条件が当初明確ではなくとも、ある程度は自身で仮定や定義をし、求められている成果物の範囲をクライアントと一緒に定めた上で、対処できなくてはなりません。この点が、課題解決のフィールド(場)があらかじめ定められているアナリストとの違いと考えています。
例えばアナリストの場合ですと、普通は定められた事業の範囲内で分析を行うので、高い数学力や分析力を要求されることが多いのですが、一方のコンサルタントの場合は(正確さも大事ですけれど)その限りではありません。それぞれで求められる能力が異なるので、戦略コンサルティングファームでは役職としてちゃんと区別している所が多いようです。
ただし、私のように一人で仕事を請け負う立場ですと、幅広い依頼内容に対応できなくてはなりませんので、両方のスキルをバランス良く備えている必要があります。大抵はどちらかに偏っていくので、意識して気を付けるようにしています。
まとめ
今回の小話はここまでとします。
戦略コンサルティング業界全体と、ビジネスコーチング業界の一部を市場分析するという、野心的な試みもこれで一段落付きました。
後は、コラムでも言及したように、パラメータや仮定値などをどのように設定したかなど、需給分析についてもう少し詳しく本サイトで解説したいと思います。
もしコンサルティングやコーチングのご依頼をご検討中のお客様、または財務予測モデル製品のご購入をご検討しているお客様は、上記の箇条書きポイントを意識しつつ、ホームページやコラムを読んでいただけますと幸いです。その上で、お客様にとって漸コンサルティングのサービスが有用かどうかをご判断ください。
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。