ネット接続が不安定になっている理由を戦略的に考えてみる-原因究明編【備忘録】
皆さま、こんにちは
今回は前回の記事でもお伝えした通り、自宅のネット接続が不安定になっている原因について探っていきます。
その際、せっかくなので戦略コンサルティングと同じアプローチで、問題解決を試みてみようと思います。
1.当初のネットワーク構成を確認
まずは、なぜネット接続が不安定になっているのかを洗い出すために、全体像を把握しておきます。
当初のネットワーク構成(2016年~2023年8月頃まで)は、以下のダイアグラムのような形でした。つまり、7年近くこのWi-Fiネットワークを使っていた事になります。
下の写真をご覧いただきますと、屋外から光ケーブルを引き込み、2階屋根裏にあるPR-500MIホームゲートウェイ(HGW)に繋がっています。
間取り図で見ると、ネットワーク機器の位置づけはこのようになります。
ホームゲートウェイ(HGW)とは、ONU・電話・Wi-Fiルーターの機能が一体化したネットワーク機器の事を言い、そしてONU(Optical Network Unit、光回線終端装置)とは、光信号をデジタル信号に変換(その逆も)する装置の事を言います。
補足:
写真や図から、配線がかなりごちゃごちゃしているのが分かります。見た目と共にメンテナンス性も考慮して、ホームゲートウェイや電話機を隣の部屋に移し、もう少し綺麗に配線し直したかったのですが、屋根裏奥の壁に繋がっている電話線があまりに短すぎてそれが出来ませんでした。
ちなみに、このホームゲートウェイ(PR-500MI)にはWi-Fiルーターの機能が付いています。しかし、家の端っこに配置してあり、さらに電波はあまり遠くまで飛ばないので、NEC製の無線LANルーター『Aterm WG1200HP』を当時新たに購入しました。
ホームゲートウェイからLANケーブルを10メートルくらい引っ張り、無線LANルーターに繋げ、家の2階中央廊下に設置しています。
PC・スマホ・プリンター・カメラなど、全てのネットワーク機器がそのルーターに無線接続しており、一台で家全体をカバーするのは厳しかったですが、それでも今年の夏まで何とかやってこられたのは、慣れもあったのかなと思います。
2.2023年の夏にネット接続の不調が毎日のように続く
そのような状況が一変したのは、2023年に入ってからの事です。特に夏場は、インターネットへの接続が頻繁に途切れたり、もしくは全く繋がらなかったりといった状況が毎日のように続きました。
今までも度々ネット接続が不安定になる事はありましたけれど、今年ほどではなかったですし、前回の記事でご紹介した対症療法で直っていたので、ネットワーク環境を一から見直す必要は無かったのです。
しかし、今回起きた問題は、将来様々なリスクに繋がると予想され、解決へ向けてネットワーク全体を見直す事にいたしました。
3.ネットワーク接続が不安定になる要因をツリー構造化してみる
まずは、ネット接続で問題が起きうる要因を全て洗い出してみます。それをツリー構造化してまとめたものが、以下のダイアグラムです。
このツリーを見ますと、ネット接続が不安定になる理由として、『外的要因』と『内的要因』の二つに分ける事ができます。ここでの定義は、家の外に原因があると考えられる場合は外的要因、そして家の中に原因があると考えられる場合は内的要因とします。
『外的要因』についてさらに詳しく見てみると、『マクロ的要因』・『キャリア的要因』・『プロバイダー的要因』・『周辺環境的要因』に分けられます。
一方の『内的要因』の方は、『ハード的要因』・『ソフト的要因』・『人的要因』という切り口で、とりあえず分けてみます。
補足:
見方によっては、ホームゲートウェイや無線LANルーターに起因する問題も外的要因と捉える事は可能ですが、家の中に機器を設置している状態で問題が起きている以上、ここでは内的要因と考えます。
3-1.外的要因について
まず、上の図の『マクロ的要因』とは、政治・経済・技術・自然環境などが要因で、インターネット全体またはその一部が上位レベルで機能不全に陥る状態の事を指します。
例えば、地震などで海底に埋めてある光ケーブルが損傷すれば、国内のネットワーク接続に大きな影響を与える可能性があります。これらは、ユーザー側でどうにかなる問題ではないため、出来る事は限られます。ただ、そうは言いましても、リスクを軽減したり、分散したりするなどの自主的防衛策を一応考えておく事は重要です。
次の『キャリア的要因』とは、日本の場合ですと、大手回線事業者4社(ドコモ・au・ソフトバンク・楽天)が起因となって生じるネットワーク問題の事を言います。こちらもユーザー側で対処できる問題ではないので、事前にニュースやネットのレビュー、知人の口コミなどを参考にして、どこのキャリアにするかを慎重に検討します。
『プロバイダー的要因』も似ています。『キャリア的要因』との違いは、世の中にはインターネットサービスプロバイダーが沢山存在する事です。さすがに周囲に詳しい方はいないと思うので、主にネットで各プロバイダーの評価をリサーチするのが現実的に思います。プロバイダーに関しては、私が調べたところ、有名だからといってサービスやサポートの品質も比例して良いとは限りません。たまに忖度なく書かれているサイトもあるので、そういう所を見つけ、契約前の参考情報とします。
後は、『周辺環境的要因』です。今の時代、個人で複数台のネットワーク機器や家電(PC・スマホ・コードレス電話・Bluetooth機器・電子レンジなど)を持つことも当たり前になり、目には見えなくてもあらゆる電波が飛び交っています。そのため、特に2.4GHz帯の周波数チャンネルは常に混み合う状態となり、電波干渉を起こしやすい状況となっています。安定した接続および高速な通信速度を実現するためには、利用者が比較的少ない5GHz帯の周波数チャンネルを出来るだけ使用する事をお勧めします。
しかしながら、古いネットワーク機器など、2.4GHzしか使えないケースもあるでしょう。そのような時は、上記のようなWi-Fiアナライザーを使って空いている周波数チャンネルを見つけ、手動で自分のルーターのチャンネルを変更してやる方法もあります。
ただ、最近のルーターは賢く、自動で空いている周波数チャンネルに切り替えてくれたり、電波干渉が起こりにくいように帯域幅を狭くしてくれたりする機能が付いているので、特別問題が無ければ、デフォルト設定のままでも良いかもしれません。
3-2.内的要因について
次に、『ハード的要因』とは、例えばホームゲートウェイ(もしくはONU)やWi-Fiルーターなどに設計上の欠陥があり、それが原因で機器の動作に問題がある場合です。
ハードウェアに起因する場合、普通ファームウェアをアップデートしても根本解決はしないので、そのようなリスクを避けるよう、あらかじめ製品を購入した人たちのレビューを参考にし、動作の安定性や性能を確認した上で購入する事になります。
『ソフト的要因』とは、ルーターなどの機器にソフト的なバグがあり、それが理由で動作が不安定になっている場合です。発売したばかりの新製品に多いトラブルですね。
こちらも同様に、ネットのレビューからどのような問題があるかを事前に知ることができます。後日、メーカーから修正されたファームウェアが公開されたりするので、機器を最新バージョンにアップデートする事で問題が解決するケースも多いです。よくある事なので、動作が安定している商品が欲しい場合は、発売されてからある程度時間が経ち、バグが解消された商品の購入を検討した方が良いかもしれません。
そして最後は、『人的要因』となります。これは、人が原因でネット接続が不安定になっている場合です。おそらく、一番多いのはこのケースだと思うので、もう少し詳しく考えてみます。
上の図から、原因を『業者側』と『ユーザー側(顧客側)』に分けることが出来ます。
『業者側』の原因としては、光回線や電話線の配線時またはホームゲートウェイ(ONU)などの設置時に何らかの問題があって、ネット接続が不調になってしまう場合です。
そして、『ユーザー側(顧客側)』の原因としては、ユーザー自身が誤った配線または設定を行ったために、ネットが不安定になってしまう場合です。
他に、意外と見過ごされがちなのが、『ユーザーの思い込み』の可能性です。ある特定のユーザーが時折経験するネットに繋がらない問題は、実は他の多くのユーザーも同じように経験しているかもしれません。仮に、他の多くのユーザーがそれを大した問題と捉えていなければ、ネット接続が不安定に感じるのは、単にその人個人の思い込みと考える事もできます。どれくらいネットに繋がらなければ問題となるのか、明確な定義が無い以上、判断の線引きは難しいですね。
3-3.ユーザー側でリスクコントロールしやすい要因を見極める
大事な事は、リスクのコントロールを極力他人任せにせず、いかに自分自身(ユーザー側)で管理するかにあるので、個人の努力次第でリスク軽減が可能と思われる要因を抜き出してみます。
上記のダイアグラム、七つの要因の中で、特にリスク管理しやすそうなものを優先順に挙げてみます。
- キャリア的要因
- プロバイダー的要因
- ハード的要因
- 人的要因
- ソフト的要因
- 周辺環境的要因
これらを適切に処理する事で、不安定なネット環境を大幅に改善または回避する事ができるはずです。
1~3番については、キャリアやインターネットサービスプロバイダーにはまだ申し込んでおらず、ネットワーク機器も購入していない、という前提で考えますと、入念なリサーチを事前に行い、自身の求めているもの(要件)と照らし合わせて判断する事で、想定外のトラブルを回避しやすくなります。
4~6番については、キャリアやプロバイダーにはすでに申し込み、ネットワーク機器も購入済み、という前提で話を進めます。
光回線を工事する当日には出来るだけ立ち会い、気になる点があれば、工事着手前に業者の方と相談します。
そして、取扱説明書をちゃんと読んだ上で、ネット接続のための配線作業や設定を自身で行います。あまりパソコンやスマホに詳しくなければ、キャリアやインターネットプロバイダーが提供している、ネットサポートや訪問サポートを活用しても良いでしょう。当たり前のお話となりますが、これらをしっかり実施するだけでも、ネット接続が不安定になるリスクは大幅に減少するはずです。
その上で、不安定な動作を引き起こすソフト的要因を解決するために、ファームウェアアップデートを行ったり、周辺環境的要因の一つである、電波干渉を避けるための対策を行ったりすれば、さらにリスクは軽減すると思います。
補足:
読者の方と一緒に学びたいので、間違いや内容不足等のご指摘・ご指南を歓迎します。
4.自宅のケースでそれぞれの可能性を考察・検証してみる
見出し3の内容を基に、ここでは自宅のケースを事例に、不安定なネット接続を引き起こしている要因について、それぞれの可能性を考察・検証してみたいと思います。
4-1.マクロ・キャリア・プロバイダー的要因について
まずは、分かりやすい要因から見ていきます。マクロ的要因・キャリア的要因・プロバイダー的要因については、もしそれらが問題でネット接続が不安定になっている場合は、ニュースやSNSなどで話題になっているはずです。現時点でそのような情報は見受けられないので、それらの要因が問題を引き起こしている可能性は、とりあえず無いものと考えて良いと思います。
対策の優先度:0/5
4-2.周辺環境的要因について
周辺環境的要因については、見出し3-1で掲載したWi-Fiアナライザーのダイアグラムを見る限り、2.4GHz帯では他から入ってきている電波と一部周波数帯が重なっているため、電波干渉が起きやすくなっていると分かります。
したがって、2.4GHz帯でネット接続が不安定になる可能性は十分考えられます。確かに、5GHz帯のWi-Fiを使った方が、転送速度もはるかに速いですし、接続も安定しているのは間違いありません。ですから、電波干渉は実際に起きていると思います。
しかし、今年の夏にネット接続が不調だった時は、2.4GHzと5GHz帯の両方で全く繋がらなくなりました。仮に電波干渉を主要因とした場合、少なくとも混み合っていない5GHz帯のWi-Fiは問題なく使用できたはずです。どちらの周波数帯も使えなくなった状況を考慮しますと、他に大きな原因があると考えられます。
いずれにしても、アナライザーを見る限り、マンションなどの集合住宅に住んでいる方と比べれば、それほど電波が混み合っているようにも見えないので、全体の優先度としてはそれほど高くはありません。
対策の優先度:2/5
4-3.ハード的要因について
次に、ハード的要因については四つの観点から見ていきます。
一.ホームゲートウェイ(PR-500MI)
- 製造年月:2014年12月
- 機器のチェック:問題なし
- 無線LAN規格:Wi-Fi 5
二.無線LANルーター(WG1200HP)
- 発売日:2015年1月
- 機器のチェック:問題なし
- 無線LAN規格:Wi-Fi 5
三.LANケーブル(Cat.5E、30m長)
- ケーブルのチェック:問題なし
- 通信速度:1Gbps
- 伝送帯域:100MHz
- 備考:コネクター部分に若干の経年劣化が見られる
四.無線LANクライアント(PC・スマホ・プリンター等)
- ハードウェアチェック:全て問題なし
注:
光ケーブルについては、2016年の光回線契約時に業者の方が持ってきたもので、他に検証用の代替ケーブルがあるわけでもないので、問題が無いものと仮定した上で話を進めます。
全体的には、現状ハード的な問題は特に見受けられません。
ただし、ネットワーク機器の年代がかなり古いのが気になります。インターネット接続が不安定になっているのは、たとえ故障はしていなくとも、内部の電子パーツが少しずつ経年劣化しているから、という可能性もあります。そうなりますと、不具合の検証・証明は非常に難しくなるので、問題となる可能性を少しでも減らすためにも、さっさと機器を新しいものに交換した方が無難・安心と言えます。
『お使いのWi-Fiルーターが5年以上経っていれば、不具合も多くなりがちなので、そろそろ買い替え時です』
『IO DATAのサイト』より
仮に機器を変える際は、動作の安定性だけではなく、セキュリティ面にも配慮する必要があります。せっかくお金を出すならば、この際、Wi-Fi 6の規格に対応した無線LANルーターを選んだ方が良いでしょう。
それと、より安定したデータ通信を実現するために、LANケーブルも現状のカテゴリー5eから上位のカテゴリー6に変えた方が良いかもしれません。
対策の優先度:5/5
4-4.ソフト的要因について
そして、ソフト的要因です。こちらは三つの観点から見ていきます。
一.ホームゲートウェイ(PR-500MI)
- 最新ファームウェア:Version 08.00.0004(2022/07/12)
- 更新状態:最新バージョンにアップデート済み
- セキュリティ:WPA2(Wi-Fi 5)
二.無線LANルーター(WG1200HP)
- 最新ファームウェア:Ver1.0.34(2019/04/17)
- 更新状態:最新バージョンにアップデート済み
- セキュリティ:WPA2(Wi-Fi 5)
三.無線LANクライアント(PC・スマホ・プリンター等)
- 更新状態:全てのPC・スマホなどは最新バージョンにアップデート済み
ホームゲートウェイについては、今でもファームウェアが公開され続けているようなので、ソフトウェア的には気にしなくて良さそうです。しかし、問題なのは無線LANルーターの方です。最新のファームウェアが2019年で止まっています。
それと、大企業ですら外部からのハッキングでデータが流出している時代に、セキュリティ(暗号化)がどちらもWPA2までしか対応していないというのも気になります。
以上の事から、ソフトウェアのアップデートのみによる、これ以上の通信安定化やセキュリティ向上は期待できそうにないため、まずは、見出し4-3の新しいネットワーク機器・機材へ交換する事が最優先事項となります。
注:
ファームウェアやセキュリティの問題は、今回のテーマである、ネット接続が不安定になっている要因とは直接的に関係が無さそうに見えますが、セキュリティ対策が重要である事に変わりはないので、ソフト面での優先度は一応高めに設定しておきます。
対策の優先度:3/5
4-5.人的要因について
最後に、人的要因についてですが、二つの可能性が考えられます。業者側に原因がある場合と、ユーザー側に原因がある場合です。
まずは、ユーザー側に原因があると仮定して考えてみましょう。今回のネットワーク全体の調査・考察で、初めて気づいた事実がいくつかあります。
気づき1:屋根裏にあるのは、ONUではなくホームゲートウェイだった!
一つ目は、2階屋根裏に置いてあるネットワーク機器はONUではなく、ホームゲートウェイ(PR-500MI)だったことです。2016年頃に行われた光回線工事に私は立ち会っておらず、屋根裏に行く機会も全く無かったため、ずっとONUだと思い込んでおりました。
加えて、ルーター機能があるとも知らなかったので、2階中央廊下に設置したWi-Fiルーター(WG1200HP)の方も、同じルーターモードで動作させていました。つまり、この6~7年間全く気付かずに、ずっと二重ルーターとして使っていた事になります。
注:
本来であれば、このようなネットワーク構成の場合、『ブリッジモード』で使用するのが適切です。
補足:
二重ルーターとは、『自宅や会社などの同一ネットワークに、2台以上のルーターが設置されている状態』を指します。接続できる端末数が増えたり、ルーターのセキュリティが向上するというメリットもあるのですが、一方で回線速度が遅くなったり、ルーター同士で電波干渉を起こしたりと、デメリットもあります。
『IO DATA』と『ELECOM』のサイトより、ルーターを販売している企業としての見解をそれぞれご紹介します。
『1つのインターネット回線に対してルーター機能は1つにする必要があります。複数のWi-Fiルーターがある場合は、「二重ルーター」状態となってしまい、速度が不安定になったり繋がりにくくなったりします』
『IO DATAのサイト(リンク先は上と同じ)』より
『二重ルーターでも問題ございません。(中略)二重の敷居ができるのでセキュリティ強化になります』
『ELECOMのサイト』より
驚いたことに、見解が全く異なりますね。
現に、私は二重ルーターでも長年使ってこられたので、ELECOMさんの「問題ない」という意見には同意できます。セキュリティ強化にもなりますし。
一方で、時々ネット接続が不安定になったのは、もしかしたら二重ルーターが原因だった可能性もあります。
……難しいですね。
家のケースでは、今年は夏場に問題が集中しています。もし二重ルーターが原因だとしたら、季節に関係なくネット接続は不安定になっているはずです。そう考えますと、これはおそらく問題の主要因ではありません。
いずれにしても、今回はネット接続を安定化させることが優先なので、不安となる要素は可能な限り取り除きます。したがって、セオリー通りに『WG1200HP』をルーターモードからブリッジモードに設定し直す事にします。
対策の優先度:4/5
気づき2:夏場は屋根裏がサウナみたいに暑くなる!
そして、もう一つの気づきは、2階の屋根裏が想像以上に蒸し暑くなるという事です。換気が非常に悪いので、特に夏場はサウナ状態になります。
配線チェックやホームゲートウェイの動作チェックなどを行う際、2時間ほど屋根裏で作業をしたのですが、全身から汗が吹き出して、シャツがびしょ濡れになりました。逆に冬は、両親によると屋外にいるように寒いとの事です。屋根裏の温度変化がこれほど激しいとは、正直想定外でした。
マニュアルを読み直してみたところ、換気の悪い場所、温度や湿度の高い場所には設置しないようにと、ちゃんと注意書きがしてありますね。
『ずっと使い続けているうちに動作時の熱により動作が不安定になる場合があります。特に通気の悪い場所に設置していると熱もこもりやすくなります』
『IO DATAのサイト(リンク先は上と同じ)』より
ここから、ネット接続が頻繁におかしくなる一番の原因は、ホームゲートウェイの熱暴走と考えられます。なぜ熱暴走が起きるかと言いますと、換気の良くない屋根裏に設置しているからです。
なので、ホームゲートウェイ(又はONU)の設置場所を変えれば、状況が改善する可能性は高くなります。しかし、現状では電話線が短すぎて移動できないので、何らかの対策を考えなければなりません。
自分だけでは解決しそうにない問題なので、一度ドコモショップに行き、家のネットワーク環境やその改善策について相談してみようと思います。
対策の優先度:5/5
5.まとめ
今回はここまでにします。なぜネット接続が不安定になっているのか、その理由や全体像が、考察や検証を通して見えてきました。
この7年間、度々ネットに繋がらない事はありましたけれど、我慢できないというレベルではありませんでした。それが、今年に入り状況が悪化しました。
そこで、戦略コンサルティングのアプローチを使い、一つ一つ可能性を考えた結果、ネット接続が不調になる要因がいくつかあると分かります。
- 電波干渉
- ネットワーク機器の経年劣化
- ソフトウェアのバグ
- 二重ルーター
- ネットワーク機器の熱暴走
これらの中で、今年は夏場に問題が集中していることから、ホームゲートウェイの熱暴走が主な原因と容易に絞り込むことができました。(夏場以外にも時々ネットに繋がりづらい事はあるので、電波干渉・機器の経年劣化・二重ルーターなど、他にも原因はあると思います)
後は、その仮説に基づいて実際に対策するだけなのですが、配線の問題など、素人の私だけではすぐに対応できない事も分かりました。一度ドコモショップに行く必要があります。
最も疑わしい熱問題の解決は、ちょっと先の話となりそうなので、まずは直ちに実行できる対策、つまり、新しいWi-FiルーターおよびLANケーブルを購入し、既存のものと交換します。
これによって、ハード的要因およびソフト的要因で生じる可能性のある問題を解決します。加えて、ここ数年の無線技術の進歩により、周辺環境的要因(電波干渉)も解決できるかもしれません。
そのため、次回は必要なルーター等の要件をまとめ、それを基に購入し、商品をレビューしようと思います。
おわり